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ピアノソナタ第12番 「葬送」 変イ長調 Op.26
2016-11-20 Sun 06:01
Part 1: Piano sonata in A-flat major, opus 26



第四回目のプログラムより「ピアノソナタ第12番 「葬送」 変イ長調 Op.26」のレクチャー内容です。この曲の講義は約40分と、久しぶりにボリュームがあり、集中力ぎりぎりでした。笑 途中で何度も何度もピアノを弾きながら説明されているので、出来れば音源を聴いてもらえるとわかりやすいと思います。





(第一楽章の途中まで演奏)

「本日(第四回目)は、続く4つの素晴らしいソナタについてお送りします。Op.26、Op.27の1と2、それからOp.28・・・通称『田園』。さて、これらの4作品は全て1801年に書かれました。(ですから1801年は)ベートーベンの生涯において、とても生産性の高い年だったと言えますね。それから、この4作品をもって『初期』が終わりを告げます。つまり、ベートーベンの32のソナタを3つのグループに分けて、初期・中期・後期とした場合、最初のグループはOp.28で終わると言えますね。ですが・・・Op.22(第11番)で終わった前回のプログラムを思い起こしていただけると(11番第1楽章冒頭を演奏)・・・そして最終楽章は・・・(さわりだけ演奏)私からみると、11番はベートーベン最後の『古典的』ソナタです。そして今日探っていく4作品については、言うならば・・・非常に『実験的』で興味深い段階への突入ですよ。ベートーベンはこの時期、新しい領域・新たな高みを目指しました。そしてそれは、この目覚しい成果と共に成し遂げられました。それぞれの作品は・・・これは32作品全てに言えることですが、それぞれとても個性的で独立したキャラクターを持っています。ですがここからは、本当の意味での『新規開拓』『新領土』です。」

「さて、つい先ほど12番 変イ長調 Op.26の主題をお聴きいただきましたが (再度冒頭をほんの少し演奏)まずこの作品は4楽章構成で、その全ての調号は『変イ』・・・第3楽章『葬送』が変イ短調なことを除いて、他の3つの楽章は全て変イ長調です。そして、12番はソナタ形式をひとつも含んでいません。にもかかわらず、この作品は『ソナタ』と呼ばれますね・・・これは本当に斬新な発想です。そんな作品は今だかつてありませんでしたから。ベートーベンも、その先駆者さえもね。ソナタを『テーマとその変奏』で始めることは、既にとても風変わりですが・・・前例がなかったわけではありません。(モーツァルトソナタ K331第一楽章の冒頭演奏)こちらが、モーツァルトソナタ K331。かの有名な『トルコ行進曲』付きの曲です。そしてこれが、私の知る限り・・・12番以前に書かれた唯一の『テーマとその変奏』から始まるソナタです。・・・がベートーベンの発想は、モーツァルトのそれとだいぶ異なっています。」

「とにかく。いつも思っているのですが、ベートーベンとモーツァルトの間にはほとんど共通点が見当たりません。けれど、逆にベートーベンとハイドンの間にはたくさんの共通点を見出すことが出来ます。以前お話しましたけれど・・・これはハイドンにとってベートーベンが非常に腕白で恩知らずな生徒だったにも関わらず、です。笑 しかしハイドンもまた、変奏曲の名人でした。彼の交響曲や弦四重奏曲。例えばヘ短調の変奏曲を思い起こしてみると・・・(ハイドン/アンダンテと変奏曲の冒頭を演奏)この曲はハイドンの作品の中でも、極めて趣深い傑作のひとつですね。そして、ベートーベンもこの曲を知っていたに違いありません。」

「さておき、まず変イ長調ソナタの『テーマ』が出てきましたね。そして、これひとつを取って見ても、非常に味わい深い名曲です。ですから、なぜベートーベンのことを『旋律の魔術師とはいえない』なんて、不平を言う人がいるんだろうと、不思議で仕方がありません。(それが本当だとしたら)どうしてこんなにも美しい旋律を湛えた曲が書けるでしょう・・・(演奏)8小節進んだところで、既に『変奏の中の変奏』が現れます。(演奏)ここは美しいアシンメトリーですね・・・ずっと4小節4小節と来て、ここで10小節の旋律ですから。そして、最初のようなシンメトリーに戻り(演奏)ところでこの曲は、ソナタ32曲の中で初稿を自由に閲覧出来る最初の曲となります(この曲以前のソナタ曲の初稿は、もう存在しませんので)。

・・・ベートーベンの手書き記述を追えるということは、本当に素晴らしいことです。クラコー市(ポーランド)のヤギロニアン大学の図書館に保管されていますよ。それから、ベートーベンの指示書きは『疎ら』ではなく、むしろ私達のためにたくさんのダイナミクス指示を残してくれました。例えば、このような落ち着いた雰囲気のテーマですら、クレッシェンド、ディミヌエンド、アクセント、スビトピアノ、スビトフォルテ・・・と、極めて複雑に記されています。ですから(ベートーベンの音楽は)白か黒かではありません。」

「さておき、まず一組の変奏が出てきますよ。最初の変奏は・・・(演奏)ここではバス旋律を追うことが出来ると思いますが・・・(バスだけ演奏)この旋律を変奏の基盤にしつつ、使用する音符の音価を徐々に小さくしています。この部分は32分音符ですね・・・(演奏)それから、その他で気づく点として『音域』の(特性を)使ったベートーベンの『ねらい』です。もちろんベートーベンは、素晴らしい作曲家かつ名ピアニストでしたが、彼は単にピアノの音色だけを念頭においているわけではなく、バス音域は・・・ビオラ(演奏)第2バイオリン・・・(演奏)第1バイオリン・・・(演奏)ビオラ・・・(演奏)まるで弦楽合奏曲の作曲家のようですよね。(ちなみに)ベートーベンは既にこの時点で、最初の弦楽四重奏曲Op.18(全6曲)を書き上げています。ピアノ曲において、ごく頻繁に4声体形式の構造を目にしますが、そういったものが弦四重奏を連想させる点ですね。」

「そして第2変奏です。(演奏)またしても小さな点を繋いで絵が出来上がるような、印象派の絵画にみられる『点描的』な表現ですね。まず、バスに『テーマ』が置かれ、右手はシンコペーションをもってその伴奏にあたっているのが、聴き取れると思います。では、続きを第2パートから弾いてみましょう(演奏)全てはp(ピアノ)とピアニッシモの中で構成され、置かれたアクセントも非常に小さくさりげないものですから、こういった点をしっかりと認識しましょう。それから、この部分はどこかユーモラスで・・・なぜって、ピアニストが左右の手を全く揃えられないのが面白いです。『(揃えたいのにも関わらず)両手がなかなか揃わない彼。本当にお気の毒』・・・といった風に。笑」

「さて、ここで驚くほど真新しい何かが始まります・・・(演奏)変イ短調ですから、当時にしては非常に珍しい調です。もちろん、トニック(変イ)の短調ですが、非常にたくさんの♭がついてきます。そして、後でわかりますが・・・この変イ短調の変奏は、あの素晴らしい『葬送』の暗示となります。少し先のことですが。(でもこの時点で)私達は、まだそのことを知りません。笑 もし初めてベートーベンのソナタを耳にしているのなら、本当によく聴かなければなりません。そういう(新しい耳で、いろいろな発見をしながら聴く)ことが、まさに素晴らしい点ですから。それから、続けると・・・(演奏)バスにスフォルツァンド、でもそれはあくまでp(ピアノ)の中で。それはまるで威嚇されているような、危機感のようなものすら感じます。それからベートーベンは、ここで新しいハーモニー・デバイス(ハーモニーにおける心理的影響性のような意味)を持ち出し(演奏)不協和音と・・・(演奏)そして次の変奏へ・・・それはまるで別次元の、異星のような・・・(演奏)再度、ベートーベンは異なる音域を使っていますね。もちろん私は1台のピアノで演奏していますが、何百もの様々な楽器(の音色)を想像しながら弾いているんです。まず、ひとつ目の楽器が・・・(演奏)それからフルート(演奏)クラリネット(演奏)そしてチューバ(演奏)。好きな楽器を想像して構いませんが・・・ピアノ以外で。」

「それから、最後の変奏です。(演奏)神格化するかのごとく・・・(演奏)非常に素晴らしい響きですね。こんな風な響きは、これまでのベートーベンのソナタには見られませんでした。まるで大自然が作り出す音のような『森のささやき』が聴こえると思います。(演奏)・・・それから、ここは非常に賢いやり方で旋律音を潜めています・・・彼は歌を内声に隠しているんです。(演奏)さて、この最後の変奏は3連符で始まりましたね。(演奏)そして、その後は16分音符へと続き・・・それからカンタービレへ移行します(演奏)・・・(旋律は)アルトに・・・(演奏)・・・と、これがこの楽章の終焉部ですが、次にとても詩的なコーダです。(演奏)バスのオクターブはまるで、チェロやコントラバスのピチカートのようですね。(演奏)」

「・・・ということで、第1楽章の『テーマ』と5つの変奏が出揃いました。そして要するに簡単に言えば、これ(第1楽章)自体が、このソナタ全体を映し出していると思います。(第1楽章の内容を)4つの主題と捉らえ、グループ分けして考えみた場合・・・最初のふたつ(第1&2変奏)が第一楽章で、短調の変奏(第3変奏)は・・・(演奏)これが緩徐楽章(第3楽章)の役割です。そして4つ目の変奏が、スケルツォ(第2楽章)・・・(演奏)そして突然に、最後の変奏とコーダがフィナーレ(第4楽章)です。そんなわけで・・・もちろんベートーベンはこの楽章を『アンダンテ・コン・ヴァリアツィオーニ』としていますけれど、私はこの楽章をメトロノーム的に、全て同じテンポで揃えて弾くことは難しいな、と思うのです。私が感じるのは・・・もちろん非常に主観的な見解ですから、意見の相違を唱える方もいらっしゃるかと思いますが・・・私には、短調の変奏は他よりもほんの少しゆっくり目に、スケルツォ変奏(第4変奏)は少し快活めに、そして最後の変奏はまた突然に元のテンポです。ですから、これは・・・(テーマの冒頭演奏)それから、これ・・・(第5変奏の冒頭をテンポの比較演奏)このふたつは全く同じ(速度)です。ではこの章はこれで終わりにして、次の章へ進みましょう。」

「第2楽章はスケルッツォです。(第1楽章の終わりを演奏後)・・・休憩はなしですよ。"attacca"休まずに・・・(第2楽章の冒頭演奏)若きベートーベンです。エネルギーに満ち溢れて・・・溌剌としていますね。p(ピアノ)ですが、とても唐突なアクセントと共に。(演奏)・・・何調にいるかよくわかりませんよね。ヘ短調のように聴こえますが(ヘ短調の演奏)そして、どこに向かっているのかもよくわかりません。(演奏)これで、どこにいるかわかりました。なぜなら、4度上(変二長調)で繰り返されましたから。そして次の部分は・・・(演奏)常にヘ短調の周辺で・・・(演奏)ですが、それを根音とした基本形は一度も出てきません。ですから、私達は・・・出口のようなものを探しています。(演奏)ここでベートーベンは主題をバスに置いていますね。そしてその上部には、素晴らしい対位法です。(演奏)左右の役割を交代し(主題を反復)・・・(トリオの冒頭まで演奏)

・・・と、これがトリオです。変イ長調(で終わったところから)・・・(演奏)ここの調の繋げ方は素晴らしいですね。サブドミナントの変ロ長調です。ワルツ、またはレントラーのようなスウィング感がありますね。(演奏)バスは・・・(バスだけ演奏)・・・ですから・・・(あわせて演奏)ベートーベンはここの部分に、16小節にも渡る『アーチ』を書き込んでいます。本当に膨大です。つまり、ベートーベンは『ここは非常に長いフレーズですよ』と示していますから、私達も長い長いフレーズと捉えなければなりませんね。(演奏)こういったものをワグナーは、自身の音楽上で”unendliche melodie”・・・『終わりのない旋律』と呼びました。ですが、ベートーベンはとっくに知っていました。笑 そして・・・(演奏)スケルツォに戻り、ダカーポ。この後、非常に類稀な素晴らしさをもつ楽章が始まります。(重複割愛)」 

「さて次は、とても有名な楽章です。・・・みなさんごぞんじかと思いますが。(第3楽章の冒頭演奏)”marche de funebre e la morte d'eroes”・・・『ある英雄の死を悼む葬送行進曲』です。この楽章は、ベートーベンが生存していた時代も含めて常にとても人気があり、のち管弦楽用の編曲も書いており・・・さらに、実は彼自身のお葬式でも演奏されました。それからとても重要なのが・・・もうひとつの葬送行進曲。(ショパンOp.72-2冒頭演奏)このOp.26は、ショパンが公式の場で演奏した唯一のベートーベンだと言われています。ショパンのベートーベン(作品)との関係にはむしろ多少の両価性がみられ、例えばショパンはバッハやモーツァルトを大変尊敬していましたが、ベートーベンに対してはある種の・・・難しさを感じていました。ですが、ショパンはこのソナタだけは大変気に入って弾いていたそうです。それに、(両者が)同じように『葬送行進曲』を書いたことは、偶然の一致とは思えませんね。」

「それにしても・・・どうしてこの葬送行進曲を・・・いや、ベートーベンの曲もショパンの曲も両方に言えることですが、みなさんもっぱらノロノロと弾くんでしょう。もちろん『葬送』というイベント自体が『遅さ』と関係しています。ですが、楽譜には『ゆっくりとした速さの曲である』という指示がどこにもないのです。本当に何もないですよ。レントともグラーヴェとも、ラルゴとも書かれていません。これは葬送行進曲で、もちろん結婚行進曲ではありませんけれど。笑 しかし、葬送行進曲と結婚行進曲の間には共通点というものがあって、それが『行進』という単語です。つまり私達は歩いているんだから(鼻歌を歌いながら)ゆっくり歩くにしても限界というものがあります。笑 もちろん主観的な意見で・・・年齢や健康状態にもよりますが、それでも『行進』ですから前へ進まないと。笑」

「(演奏)・・・ここの和音(演奏)これら(の音符上)には『点』がつけられていますね。ここは”secco"乾いた感じの音で弾かなければなりません、ペダルなしで。このことについては以前、名ピアニスト及び素晴らしいベートーベン演奏家のエドウィン・フィッシャーが、とても美しく解説していました。ベートーベンの時代の葬儀では、ドラムの表面をぶ厚い木綿か何かの布で覆うことにより、乾いた・・・忌まわしげな音を表現したそうです。(演奏)もちろん、誰しも作品の詳細について考えたくなりますが、ベートーベンが実際に誰の死を思い描いていたのかはわかっていません。そしてこれについてはいくつもの推察や解釈があり、ナポレオン戦争で活躍した軍人・英雄ナポレオンの死を指しているという人もいますが・・・。私個人としては、むしろベートーベンが賞賛した古代ギリシア悲話や神話などの方が先に思い浮かびます。例えばイーリアスですとか、あるいはアキレウスの死、またはヘクトールの死など。そういった感じの線の方が真実に近いような気がします。なぜなら、ベートーベンは単なる軍事ファンではないですし。彼にとっての英雄像とは、気高く極めて深淵な人間で・・・しかしそういった性質は別段、軍事関係には求めませんので・・・失礼ですが。笑」

「とにかく、この楽章全体がまるで絵のように美しく情景をイメージしやすいので、解説はいらないですね。それから、この行進(行列)は遠くからやってきて徐々にとこちらへ近づいて来たあと、私たちに追いつきます。(演奏)フォルテシモ!(演奏)ここで初めて、フォルテシモが出てきます。そして続く中間部はオーケストラ風です。ドラムロールが聴こえてきて(演奏)・・・これはトランペットとホルンです。面白いのが、ベートーベンはドラムロールにはペダルをつけ、トランペットとホルンはペダルなし、としたところです。彼の指示は非常に厳密ですが・・・解説者(演奏家)は通常これを無視しますね。なぜかわかりませんけれど。笑 ・・・ペダル(演奏)これらはとても基本的な和音で、トニック・ドミナント・サブドミナントです。そして次の部分、トレモロ・・・(演奏)それから、葬送行進曲に戻り(演奏)モノトーンの付点付リズムがあって・・・しかし、本当の旋律は内声です。(演奏)素晴らしい楽章ですね・・・最初の部分と同じものが繰り返された後は、詩的なコーダです。(演奏)ペダルポイントですよ(演奏)そして強い不協和音・・・(演奏)スフォルツァンドですから、心臓をナイフでつき抜かれたような感じです。これはナポリタンの和音・・・(演奏)そして行列は続き、やがて消え去ります。(演奏)」

「・・・そして次に来るのは・・・(第4楽章の冒頭を演奏)これはロンド形式ですね。そしてこのくすんだ暗い図から現れる・・・ここで、またしても私の大好きなエドウィン・フィッシャーの言葉を引用させていただくと、彼はここを『秋雨』と表現しました。『秋雨が静かに墓石へ降りそそいでいるようだ』・・・と。私としては、ピアニスティックと言うよりも何かとても詩的な印象です。・・・残念なことに、この楽章をエチュードのように弾く人が多いですね。エドウィン・フィッシャーは、私達ピアニストに『(この楽章を)エチュードのように弾かないよう・・・クラマーやチェルニーのようなエチュードにしてしまわないように』と警告しています。例えば、最も有名なベートーベンの生徒のカール・チェルニーが、このソナタについてどんなことを述べているかというと『これはまさに、ピアニストの機敏さを披露するための実に素晴らしい機会』・・・つまり、こんな風に演奏して・・・(指の練習曲的な演奏)・・・と、こんな演奏を良く耳にします・・・が、私は酷いと思います。笑

なぜなら・・・私達は、小さな音価の音符や16分音符を見た瞬間、(小さな音価が出てきたというだけで)いきなり高速で演奏を始るべきではないですね。全ては前後関係によるのですから。そして、この16分音符は旋律とハーモニーの両方を隠し持っています。(演奏)うつくしいハーモニーです。全ての構造が、アシンメトリー的で・・・『台詞』のような感じです。葬儀が終わって、参列者たちは静かに帰途へ着きますが、そんな彼らが静かに会話しているんです。(演奏)・・・ひとりがこう言って・・・(演奏)・・・もうひとりはこう言います・・・(演奏)・・・そしてロンド主題へと戻ります。それから、ドラマチックな嵐のような中間部のエピソードがあって(演奏)・・・という風に、中間にあるのはちょっとした嵐ですね。もちろん連続的な16分音符の動きがあって、ペルペトゥーム・モビレ(無窮動)的ですが・・・とても穏やかなフィナーレです。

それから、この素敵なソナタをどのようにベートーベンが閉じるのかに注目してみると・・・(演奏)・・・コーダです・・・(演奏)ペダルの中でディミヌエンド、そして最後全ては消えてなくなります。『絢爛さ』とはかけ離れた終わり方ですが、ベートーベンは何かの効果や成功を狙って書いたりしませんでした。ただ詩的な想像力を膨らませているだけです。そして『ソナタ形式なし』という、この新しいコンセプトのソナタは、全て通して作曲されました。ですから、楽章の合間に休憩を挟んだり、ある楽章を個別に演奏することは(単独では意味をなさないので)許されません。第1楽章の第一音から、最終楽章の最終音まで続けて演奏してくださいね。」



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